事業承継でこれだけは守っておく

一般的なオーナー会社の場合は、代表者を後任者へ引き継ぐ場合に、大きな問題が2点あります。

1)自分はどうするか
2)どの程度引き継ぐか

ここで私なりに導いた正解は

1)完全に辞める
2)完全に引き継ぐ

です。

これをできなければかなり高い確率でトラブルを引き起こします。
このトラブルは従業員にも取引先にも、ひいては社会全体にも迷惑をかけます。
これができないならば死ぬまで代表者としてやり抜いて頂くのがよいと思います。

1でよく見る失敗は「会長や相談役、従業員などとして残る」というものです。
実はこの問題の根っこには「自分の引退後の収入を確保できていない」ということがあります。
いきなり年収が大幅ダウンする生活を引退後に許容できず、いつまでも会社から離れられない、親子関係を利用して雑事から離れて重要なことに口出しするメリットを享受したい、ということもあります。
これは人間としての本性に根ざした最も難しい問題です。
在職中からきちんと貯蓄するか年金代わりになる自分だけの収入源を確保しておく、または清貧の思想を早い段階で自らに涵養し、普段から生活を質素に保つことが重要だと思います。

2でよく見る失敗は「兄弟みんなで協力してやってほしい」というものです。
経営権を分散すれば必ずトラブルが起こります。
身内同士でも法律的に正しい状態が納得できる状態ではないでしょうか。
親の愛情、と称した自我を押し付けることで株式を兄弟親族に分散して相続させることになんの意味もありません。
たしかに株式を分散したほうが相続税の節税対策になる部分もあります。
しかし節税のために作られたトラブルで苦しむのは会社を引き継いだ人、従業員、取引先など全般にわたり、彼らに迷惑がかかります。
そうならないために会社の株式は後任の代表者へ100%すべて渡すのがベストと思います。

これらを成り立たせた前提に立ったうえで事業承継の税金の話をするべきです。
税金のためにこの条件を動かしてはならない、と思います。

ABOUTこの記事をかいた人

永島 竜貴

昭和48年生まれ(大阪市平野区出身) 大阪市立大学経済学部卒業(上海財経大学へ語学留学) 大阪中小企業投資育成株式会社 エヌ・アイ・エフ ベンチャーズ株式会社(現:大和企業投資株式会社) 会計事務所勤務を経て2009年に会計事務所メルディアップを設立 詳細はこちら→http://www.n-tax.net/page3.html